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彼女は頭が悪いから

久しぶりに読書したので、感想。

うちは兄が高学歴で、両親ともインテリで(多分)、だからって家は裕福じゃなくて、それだけじゃなくて色々あって・・・で気になっていた本。

私は頭が悪いから。

最後の方で、犯行を犯した東大生たちの母親のことが事細かに出てくるのだけど、そこがゾッとした。
どこで生まれてどんな両親の元で育ってどんなことに劣等感を感じて優越感を感じて育ったが故に息子を東大に入れ息子が逮捕されてもなお何が悪いのか理解できずにいる母親たち。

怖い。心底怖い。これはホラーだ。
資本主義社会はおおよそ競争原理でできてる。
本当に怖い。

答えの出ないことを考えるのはバカのすること、って
一蹴しちゃう理系の高学歴の登場人物たち。
確かにそうだよなって、理解できる自分もいる。

私も人を見下してしまう時がある。
自分は頭悪くないって思ってる。どっかで。
でも、そういう時、人を見下してしまう時、なぜかすごく孤独感を感じる。
人を排除してる自分が寂しい人間に感じる。

考えてみたらそもそもなんで私は自分が頭悪くないって思ってるのか謎だわ。。
なんだかんだうまくやれてるって自負があるからかな・・。
謙虚さを失ったら人は終わりだから気をつけなくちゃな。

あー
スパイラルにハマるからだ、人を見下すと孤独感じるのは。
生きて出れない蟻地獄のようね。この世は。

それにしても、「私は頭が悪いから」ってすごいタイトル。
この本何か賞とるんじゃないだろうか。
賞をあげて、参考図書にして、あらゆる青少年、大人に読ませたい。
特に自分は頭がいい、って思ってる人たちに。

結果が全て、の世界に生きる全ての人に。

おすすめです。

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